▼修道院のガーゴイル
「あいつら、動いたりしないよな」
「よからぬ連中を見つけたときだけ、な」
「おれたち、よからぬ連中なのか?」

▼純白の秘薬
* 治療の成否は時間で決まる。されど、ときには薬で決まる。
――ダブナントの諺

▼動く壁
一度、玄武岩の牙に噛まれれば、剣歯虎の象牙色の牙が懐かしく思えてくるものだ。
――二の足踏みのノリン

▼アレンスンのオーラ
わたしを謎で包み、わたしの名を敵から隠すこと。
そしてわたしに力の泉の力を。
――キイェルドーの僧侶、ハルヴォア・アレンスン

▼信仰の鎧
戦士殿、鎖惟子を貸していただくにはおよびません。僧侶には僧侶の防備があるものです。
――キイェルドーの僧侶、ハルヴォア・アレンスン

▼アイゼンの官吏
一人の言葉が法になるとき、人々は、その気まぐれに逆らえなくなる。
――アイゼンの官吏、カルモント

▼ベナリアの勇士
ベナリアには、太陰歴に沿って変化する複雑な身分制度がある。だが季節にかかわらず、ある身分だけは世襲によっても、金によっても得ることができない。それが勇士の階級なのである。

▼聖別された葡萄酒
そこには聖霊が。だが、ここには葡萄酒が。
――キイェルドーの恵みへの祝福

▼またたくスピリット
見るんじゃねえ! 消えてくれるかも知れねえだろ!
――ゴブリンの戦術家、イブ・ハーフハート

▼洗脳
「彼らは君の友人ではない。君をあざけり、軽蔑しているのだ。君の味方は私だけだ。信用しなさい」

▼城壁
我らが旗印を城壁に掲げよ。
まだわめくのか、「敵が来た」と。
この城の守りは堅い。
あがく寄せ手を笑うがいい。
――ウィリアム・シェークスピア 「マクベス」

▼ダブナントの射手 ”アヴナントの射手
詩の翼が矢を導くよう、ダブナントの射手たちは詩人としての手ほどきも受けている。

▼死者の代弁者★
たしかに死者は法の枠外かも知れないが、死者の知恵を代弁しているのだと言えば何を言ってもだいじょうぶだと思うなよ!
――アイゼンの官吏、カルモント
▼神への捧げ物
空に流すこの苦痛の涙。それは
苦い滴ではなく、神に捧げられた水。
転がり落ちる悲しみの宝珠の、もはや
神なる一粒一粒に、別の叫びがこだまする。

▼神性変異
神の栄光が彼女の全身に打ち寄せ、光が彼女を包んだ。神の祝福のもと、いかなることも不可能ではない。

▼塵は塵に
このガラクタは全部、魔道師たちが造ったもの。
長い年月の間に錆びて壊れて。
――エイリーン・コララーン 「遺された物」

▼応急手当
ときには、ほんのわずかの助けが命拾いにつながることもある。
――キイェルドーの僧侶、ハルヴォア・アレンスン

▼ヒッパリオン
昔、誰かが言っていた。戦士にとってのヒッパリオンは、例えて言うなら、飛空騎士にとってのアイスシアーのようなものだと。真に受けるんじゃないぞ。
――北極の狐、ジャーケルド将軍

▼アイケイシアの密集軍
城壁が五ヵ所、六ヵ所と破られたあとも、密集軍は、押し寄せる略奪者どもを相手に一歩も退かずに戦い続けた。献身的でよく統制のとれた彼らは、仲間の多くを失うことになっても、最後まで戦場にとどまり続けた。

▼アイケイシアの斥候★
この最後の日々に、わたしはこれを遺します。アイケイシアを救うことはできなかったけれど、わたしたちは子供に愛を贈り、大人になるまでの時間を稼ぎ、滅亡に備えさせることができました。
――エイリス・コノートの日記

▼アイケイシアの都市
気候の寒冷化が進むにつれて、かつて平和だったアイケイシアの各都市も、オークとゴブリンの度重なる襲撃に直面するようになった。帝国滅亡のころには、どこも兵士たちの野営地と見違えるほどまで衰退していた。

▼象牙の守護者
だが、その守護者の方々は誰がお守りするのかな?
――ユウェナリス 「風刺」

▼宿命
他人が欲しがるものは待たせること。それがあなたの力になるわ。商人も民兵も、料理人も恋人たちも、待てないものは誰にもあるもの。
――グウェンドリン・ディー・コアシー

▼キイェルドーの近衛隊
戦場に誉れを忘れず、死に面してためらいを抱かず。
――キイェルドーの近衛隊のモットー

▼キイェルドーの飛空隊長
兵士と愛鳥の心の絆は、アイスシアーが卵の殻を割って出てくるそのときに生まれる。

▼メサ・ファルコン★
セラの教えは、希望の翼に運ばれる。
――修道院の教母、ガルセン

▼メサ・ペガサス
サーシの村の娘は結婚の前に、メサ・ペガサスの地を訪れなくてはならない。伝説によれば、娘が純真な心を持ち、その愛が真実ならば、メサ・ペガサスが姿を現し、彼女の家族に長寿と幸運の祝福を与えるという。

▼聖なる灯火の騎士団
影をはらう、まばゆい光。

▼白き盾の騎士団
光の盾は、影を許さず。

▼真珠色の一角獣
* 「あのね、私も一角獣って伝説の怪物と思っていたわ。だって、今まで、生きている一角獣なんて、一度も見たことなかったんだもの」
「では、こうして出会ったのだから」と一角獣が言った。「君が僕の存在を信じてくれるなら、僕も君の存在を信じるとしよう」
――ルイス・キャロル 「鏡の国のアリス」

▼長槍兵
騎兵部隊が迫ってくる。我々は、手にした剣と足もとの草むらに隠した長槍とで彼らに立ち向かうのだ。「命令するまで長槍を構えるな」と私は言った。
――マーヴィン・オドナー 「ある兵士の回想」
▼悔悟せる鍛冶屋
懺悔したにもかかわらず、人々はわたしを火あぶりにかけました。
そして、わたしが実に丈夫にできていることを知ったのです。
――アラビアン・ナイト

▼高潔のあかし★
やがてわたしも、死の前にひざまずくときがくるだろう。だがそれまでは、勝利の栄光を味わわせておくれ。
――ホメロス 「イリアス」 第18巻

▼聖なる加護
神からの恵みは、ふさわしき者に授けられる。
――キイェルドーの僧侶、ハルヴォア・アレンスン

▼サマイトの癒し手
癒し手は、最終的には、霊的かつ肉体的な完全さという天の賜物を獲得する。もっとも献身的な者はまた、その肉体的な完全さを他者に分け与える力を授かる。
▼セラの聖騎士
一つの光、一つの剣、一つの目的。
――セラの聖騎士の誓約

▼盾持ち
四年の見習い期間ももうすぐ終わる。いつまでも子供だと思っていたけど、あなたもいよいよ一人前の飛空騎士になるのね。
――飛空騎士、アーナ・ケネルッド

▼盾の壁
もっとも堅牢な壁とは、石の壁でも鋼の壁でもなく、力を合わせた戦士たちの壁である。

▼魂の絆
どうして、力に飢えたケアヴェクに味方してしまったんだろう---獣たちと暮らしていた方がずっといい。獣たちなら、あんな野心を抱くこともないのに。
――ジョルレイル

▼休戦
敵を打ち負かさずとも、勝利は得られる。
――オネイアンの成句

▼ツンドラ狼
不気味な叫びが聞こえた。狼たちが凍れる野のあちこちから仲間を呼び集めているのだ。

▼剣の壁
邪悪なる者どもがユスティナを殺そうと近寄ったとき、彼女は偉大な呪文を唱え、彼女の武器に彼女自身の生命力を注ぎ込んだ。彼女にまつわる「あなたの救い手の死のうちに、あなたは救済を見いだすだろう」という予言は、かくして成就されたのである。

▼白騎士
飲み込まれるような沼の暗黒と悪臭の中から、かすかに輝く姿が現れた。返り血を浴びた甲冑と、膿にまみれた剣のみが、騎士がたった今滅ぼした途方もない邪悪の存在をわずかに教えている。